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カップ法による水蒸気透過度(透湿度、WVTR)測定

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水蒸気透過度について

プラスチックやフィルムなどの高分子材料を使用して工業製品を製造する場合、
水蒸気透過度 (WVTR:Water Vapor Transmission Rate)は品質や性能を保証するための重要な指標となります。
水蒸気透過度は「透湿度」とも呼ばれており、JIS K 7129では次のように定義されています。
 ⇒「規定の温度及び湿度の条件で、単位時間に単位面積の試験片を通過する水蒸気の量」
※水蒸気透過度は、24時間に透過した面積1 m2当たりの水蒸気のグラム数[g/(m2・24h)」で表します。

>>JIS K 7129のガスクロマトグラフ法をご検討の方はこちら

カップ法の試験概要

JIS Z 0208 防湿包装材料の透湿度試験方法 (カップ法)は、プラスチックフィルム、加工紙など、防湿を目的とするシート状材料の透湿度を、透湿カップを使用して試験する方法です。

>>シート状でないサンプルの評価試験をご希望の方はこちら
 ・Oリング、パッキンなどの成形品
 ・塗料などの液状品
 ・断熱材などの大型試料

概要

試験雰囲気中の水分が試験片を透過し、カップ内の吸湿材が吸収した水分量から透湿度を算出する試験

試験のイメージ画像

 

試験手順

  1. アルミニウム製のカップに吸湿材を入れ、シート状試験片、透過面積を一定にさせるOリングの順に重ねる
  2. 溶融したパラフィンで周囲を密封する
  3. 試験条件に調整した恒温恒湿槽内に静置し、コンディショニングを行う
  4. 24時間毎に取り出して、一定時間ごとの質量の増加量を測定し、透過度を算出する

試験手順の図解

温湿度条件

  • 条件A:温度 25 ℃、相対湿度 90%RH
  • 条件B:温度 40 ℃、相対湿度 90%RH

試験条件

試料寸法  :直径 70 mm
透過面積  :直径 60 mm
厚さ    :約 10 mm まで
試験片数  :5枚 (+予備)
透湿度範囲 :0.5 ~ 200 g/(m2・24h)
試験温度  :20 ℃ ~ 80 ℃
試験湿度  :20%RH ~ 90%RH
準拠規格  :JIS Z 0208、JIS K 6404-15

>>断熱材等の大型試料 (300 mm四方、厚さ50 mmまで) をご検討の方はこちら

試験事例

5種類の素材の異なる試料を用意し、カップ法によって水蒸気透過率を試験しました。

Table 1 測定事例

  試料A 試料B 試料C 試料D 試料E
材料 ポリ塩化ビニリデン ポリ塩化ビニリデン ポリ塩化ビニル ポリエチレン ポリ塩化ビニル
構造式 試料A:ポリ塩化ビニリデンの構造式の図解 試料B:ポリ塩化ビニリデンの構造式の図解 試料C,E:ポリ塩化ビニルの構造式の図解 試料D:ポリエチレンの構造式の図解 試料C,E:ポリ塩化ビニルの構造式の図解
添加物 脂肪誘導体(柔軟剤)
エポキシ化植物油(安定剤)
脂肪誘導体(柔軟剤)
エポキシ化植物油(安定剤)
脂肪誘導体(柔軟剤)
エポキシ化植物油(安定剤)
カルシウム化合物
なし アシピン散イソノニル(可塑剤)
エポキシ化大豆油(安定剤)
耐熱温度 140 ℃ 140 ℃ 130 ℃ 110 ℃ 82 ℃
厚み[mm] 0.011 0.010 0.008〜0.009 0.010 0.008
使い勝手
(吸着性,切れ味)
値段
水蒸気透過率
[g/(㎡・24h)]
12.1 15.0 440 40.3 430

関連規格

  • JIS Z 0208:防湿包装材料の透湿度試験方法8 (カップ法)
  • JIS K 6404-15:ゴム引布・プラスチック引布試験方法

 JIS規格外の形状も一部ご対応可能です。お気軽にお問い合わせください。

用途

  • 透湿バリアフィルムの性能試験
  • 高分子膜のガスバリア性評価

よくあるご質問

まずは、お問合せフォームよりお問合せください。
下記の内容をできる限りご記入いただき、分析の可否等を折り返しご連絡いたします。

・分析目的
・測定条件:ご指定の温度、湿度
・試料情報:形状、サイズ、材質、数量、予想値、取扱注意点、
  ハサミでカット可否、予備試料の支給の有無など
・希望納期
・報告形式:報告書フォーマット

試料の大きさはΦ70 mm以上、厚さ3 mm以下であれば測定可能です。ハサミ等で容易にカットできる試料であれば、大きめにご提供いただき、技術担当者にて適当なサイズにカットして測定いたします。

基本的に試料受領後、3週間~1ヶ月程度でメール速報いたします。
(装置の空き状況により納期が前後する場合がございます)
お急ぎの場合は、可能な限りご要望にお応えいたしますので、まずはお気軽にお問合せください。
(別途、特急料金が発生する場合もございます)

封ろう剤を使用せずに、ネジ締めタイプの透湿カップを使用して測定を行います。
その他、測定条件も含め、まずはお気軽にご相談ください。

カップ法以外にもGC法による測定も対応可能です。
>>ガスクロマトグラフ法 (GC法) 事例

 

【JIS Z 0208規格外】シート状でないサンプルの評価試験

Oリング、パッキン、塗料などの特殊形状製品における水蒸気バリア性能の評価でお困りではありませんか? 製品の品質や耐久性を左右する水蒸気透過性ですが、従来のシート状での試験では、複雑な形状を持つ製品の特性を十分に反映できないという共通の課題がありました。

「実際の製品で性能評価したい」「もっと実使用に近い形状で評価したい」というご要望に応じ、当社では試験治具を一部自社開発致しました。これにより、より実践的な評価が可能となり、貴社製品の信頼性向上と市場での優位性確立に貢献します。

Oリングの水蒸気透過性

JIS法では評価できない成形品を、自社開発治具で評価致します。

塗料の水蒸気透過性

JIS法では評価できない成形品を、自社開発治具で評価致します。

断熱材の水蒸気透過性

シート状でない大型試料の水蒸気透過性を評価致します。