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組成分析・構造解析

2025.09.19

レーザーラマン分光光度法の原理

原理

物質にレーザー光を当てると、その当てた光は散乱されます (レイリー散乱光)。
その他、当てた光と異なる振動数の光も散乱され、この光はラマン散乱光と呼ばれます。
このラマン散乱光は、その物質を構成する分子の振動 (伸びたり縮んだり、角度が変化したりする)や回転に基づいてある決まった振動数だけ当てたレーザー光の振動数からずれて現れます。この2つの散乱光の振動数差はラマンシフトと呼ばれ、物質内の化学結合の振動エネルギーに対応しており、分子構造に関する情報を与えてくれます。
縦軸に散乱光の強度、横軸にラマンシフトを目盛ったラマンスペクトルを解析することで、物質の同定や分子の構造解析ができるようになります。

レーザーRAMANの原理

測定事例

製品 (ケース)に異物が付着するという不具合が起きました。
レーザーラマン分光光度法を使い、発生原因の特定を試みます。
1μmのサンプル (髪の毛の約1/10の厚さ)で、有機成分・無機化合物・炭素材料を特定することが可能です。

異物サンプルとラマンスペクトル

ケース付着物からラマンスペクトルが得られました。
そのスペクトル結果をライブラリと比較したところ、ケース付着物はアスピリンと特定できました。

試料受け入れ条件:レーザーラマン分光光度計

レーザーラマン分光光度計の試料受け入れ条件

その他の事例(サイト内リンク)

用途例

  • 最小1μm微小異物 (有機化合物或いは金属酸化物)の化合物同定分析
  • 付着物の化合物同定分析
  • 付炭素種の識別、炭素材料の結晶性の評価、黒鉛化度の分析  

よくあるご質問

長所:基本的には試料を非破壊で1μmの大きさまで測定することができます。
   フーリエ変換赤外分光光度法 (FT-IR)では測定困難な低波数側の測定が可能です。

 

短所:レーザーを照射したときに、蛍光を発する試料の場合には測定できません。
   データベースが少ないので、スペクトルが得られても同定に至らない場合があります。

焦点の位置を深さ方向に変えることが出来るため、異物が埋もれた状態でも焦点を合わせれば、非破壊で測定することができます。

ラマン分光法は、試料にレーザー光を照射したときに試料で散乱される光を測定しています。
赤外分光法は、試料に赤外光を照射したときに試料によって吸収された光を測定しています。