CASES
熱伝導率測定
試験概要
熱伝導率とは
熱伝導率は「厚さ1 mの板の両端に1℃の温度差がある時、その板の1 m2を通して1秒間に流れる熱量」と定義されます。単位は、熱伝導率:λ[W/(m・K)]で示されます。
熱伝導率の測定方法
熱伝導率の測定方法は、定常法と非定常法に分けられます。
- 定常法
試料に定常的な温度勾配を与え熱伝導率を測定する方法です。試料の片側を高温に反対側を低温にし、
試料内の各点の温度測定を実施することで熱伝導率を算出します。 - 非定常法
試料に過渡的な熱流エネルギーを加え、試料の温度応答から熱伝導率を算出する方法です。
試料の表面に、時間変化するエネルギーを加え裏面の温度変化を測定し熱伝導率を算出します。
Table 1 定常法 (保護熱板法・熱流計法)
| 定常法 | ||
| 保護熱板法(GHP法) | 熱統計法(HFM法) | |
| 試験原理図 | ![]() |
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| 熱伝導率 | 0 〜 2 [W/(m・K)] | 0.005 〜 1 [W/(m・K)] |
| 測定温度範囲 | 20 〜 150 [℃] | 20 〜 80 [℃] |
| サンプルサイズ | 300 × 300 × 20 [mm] 2セット | 200 × 200 × 20 [mm] |
| 特徴 | ・低熱伝導率材料の測定が精度良く測定可能 ・雰囲気圧力や温度を可変 (マイナスレンジも対応)しての測定可能 ・物理実験に近い測定であるため時間を要する (半日〜1日) |
・測定可能なものはGHP法と同様であるが、熱流計の精度分だけGHP法より精度が劣る |
Table 2 非定常法 (レーザーフラッシュ法・熱線法)
| 非定常法 | ||
| レーザーフラッシュ法 | 熱線法 | |
| 試験原理図 | ![]() |
![]() |
| 熱伝導率 | 10 〜 400 [W/(m・K)] | 0.005 〜 10 [W/(m・K)] |
| 測定温度範囲 | 室温 〜 1200 [℃] | 0 〜 1200 [℃] |
| サンプルサイズ | Φ10 [mm] × 厚さ1 [mm]の円坂 | 250 × 125 × 75 [mm] |
| 特徴 | ・試料は均質で緻密であることが要求されるため、繊維や粒状物質の複合材料や積層材料の測定には適さない ・熱伝導率の極端に小さい物は測定できない |
・試料は均質でヒータ線と測温熱電対を試料の中心に密着して挿入でき、ある程度の大きさがあればよい ・固体、粉体、液体の区別なく測定可能 |
※金属等の熱伝導率の高い物質において測定値がばらつくことがあります。
通常精度:熱伝導率の高い物質は、定常法が使用できませんので、レーザーフラッシュ法にて熱拡散率及び比熱を求め、物質の密度と掛け合わせ熱伝導率を計算します。この場合、サンプル厚みは34[mm]と厚くし、表面もできるだけ平坦にする事がポイントです。
高精度:熱拡散率はレーザーフラッシュ法で測定し、比熱はDSCで測定し物質の密度と掛け合わせ熱伝導率を計算すると高精度の測定結果が得られます。DSCで比熱を求める際に必要となるサンプルサイズは、φ6[mm]、厚み1[mm]です。
測定事例
ゼオライト粉体の熱伝導率を熱流計法 (HFM法)で測定しました。サンプルは熱伝導率測定に影響が小さい薄いフィルム状の材質で梱包する必要があったため、ポリエチレン製のごみ袋 (厚み0.014[mm])を使用してサンプルを梱包しました。
Fig.1 熱流計法にて測定するサンプルの状態とNETZSCH社製/HFM436
Table 3 測定結果
| 試料 | 試料厚さ[mm] | 平均温度[℃] | 温度差[℃] | 熱伝導率[W/(m・K)] |
| ゼオライト (粉体) | 26.4 | 25.0 | 20.0 | 0.045 |
※高温側:35[℃]、低温側:15[℃]
熱伝導率のご相談は、当社技術者が対応しますので、お気軽にお問合せください。
用途・規格
- JIS A 1412-2:熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法− 第2部:熱流計法 (HFM法)
- 粉体、金属、木材、樹脂、断熱材、ゴム、ABS



