CASES
トラッキング指数測定
試験概要
トラッキングとは、縁材料表面で電位差のある部分に微小放電が繰り返されることにより、導電性の経路が生成され絶縁破壊に至る現象で、電気火災の原因のひとつです。
【例】
コンセントに差込んだプラグの周辺に綿ぼこりや湿気などが付着
↓
差込みプラグの刃の間に電流が流れる
↓
火花放電を繰り返し、絶縁材料表面に炭化導電路が形成
↓
発火
耐トラッキング性を示す指標として、比較トラッキング指数 (CTI: Comparative Tracking Index)や
保証トラッキング指数 (PTI: Proof Tracking Index)があります。
測定方法について
弊社ではJIS C 2134 (固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法)に従って測定を実施します。
※JIS C 2134はIEC 60112の技術的内容を変更することなく作成された日本工業規格です。
Fig.1 試験装置と試験片取付のイメージ図
- 絶縁物表面の白金製電極間に電圧を印加した状態で、所定の試験液 (通常は塩化アンモニウム0.1%水溶液)を滴下
- 規定の滴下数でトラッキング破壊を生じないかを調べることによって判定する
- 値が大きければトラッキングを起こしにくいと言える
CTI : n=5の試験片が50滴及び100滴滴下の測定期間にトラッキング破壊及び持続炎の発生が無く耐えられる最高電圧測定
※最初に100滴最高耐電圧の測定を実施することにより測定費用を抑制します。
PTI : n=5の試験片が50滴滴下の測定期間中にトラッキング破壊及び持続炎の発生が無く耐えられる保証電圧 (指定電圧)測定
試験片について
- 20 mm × 20 mm以上の平らで汚損やざらつきの無い表面が望ましい
(電解液の流出が無い場合 15 mm ×15 mmでも可) - 試験片の厚さは 3 mm以上必要
(材料を重ねて 3 mm以上としても可) - 試験片は測定ごとに別のものを用いる
(同一試験片で複数回測定を行う場合、飛沫や炎が汚染しないよう十分離れている場所で実施)
※CTIの程度を示すため、Table 1のように「PLC: Performance Level Category」や「材料グループ」による分類を用いることがあります。
Table 1 CTIの程度を示す分類
| PLC | CTI | 材料グループ | CTI |
| 0 | 600≦CTI | Ⅰ | 600≦CTI |
| 1 | 400≦CTI<600 | Ⅱ | 400≦CTI<600 |
| 2 | 250≦CTI<400 | Ⅲa | 175≦CTI<400 |
| 3 | 175≦CTI<250 | Ⅲb | 600≦CTI<175 |
| 4 | 100≦CTI<175 | ||
| 5 | CTI<100 |
用途・規格
- JIS C 2134:固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- IEC 60112:Method for the determination of the proof and the comparative tracking indices
of solid insulating materials