CASES
基板の純水抽出試験 (IPC-TM-650)
はじめに
電子基板上のイオンコンタミネーションは、製品に絶縁不良等の悪影響を及ぼす原因の1つです。
基板の抽出試験は、IPC TM-650に定められている電子基板上のイオンコンタミネーションを、イオンクロマトグラフィーを用いて測定・評価する試験です。
評価に用いられる主なイオン
無機陰イオン
フッ化物イオン、塩化物イオン、亜硝酸イオン、臭化物イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン
Fig.1 無機陰イオン標準試料のクロマトグラム
無機陽イオン
リチウムイオン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン
Fig.2 無機陽イオン標準試料のクロマトグラム
有機酸
酢酸、アジピン酸、ギ酸、グルタミン酸、リンゴ酸、メタスルホン酸、コハク酸、フタル酸
基板の抽出試験の概要

試験結果
結果は、以下の式により算出します。

Table 1 基板の純水抽出試験結果例
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Na (μg/cm²) |
Cl (μg/cm²) |
Br (μg/cm²) |
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サンプル① |
0.02未満 |
0.02未満 |
0.02未満 |
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サンプル② |
0.02未満 |
0.02未満 |
0.02未満 |
Q&A
試料の基板の大きさに制限はありますか
抽出バックに入れる必要があるため、最大でも15 cm四方です。
また、抽出バックは小さく加工可能なので、抽出操作に関しては大きさの下限はありません。
しかし、測定精度で考えた場合、より大きい方が高い精度で対応できます。

基板の大きさによって定量下限は変わりますか?
可能な限り定量下限が変わらないように、基板の面積に対して抽出液の量を変えます。
そのため、基本的には基板の大きさに対して定量下限は大きく変わりません。
しかし、あまりにも小さい基板の場合は、抽出液量が測定に必要な量を満たせないため、
正規の手法、定量下限で測定を行うことが困難となります。
そのような小さな基板 (34 cm四方未満)の場合は、複数の検体をいただければ、
正規の対応が可能となります。
※赤点線は、測定に必要な抽出液量を示します