CASES
油の摩擦・摩耗特性評価試験
試験概要
工業製品に使用される潤滑油は、摩擦低減・摩耗抑制・冷却・焼付き抑制・密封と多様な役割を果たしますが、摺動部分においては摩擦によるエネルギーロス・表面損傷などの点において摩擦の軽減を図る事が重要です。潤滑油の摩擦・摩耗特性を把握するため下記のサービスを提供しております。
目的:耐荷重性能の把握
試験種類:シェル四球式耐荷重性試験
評価指標:融着荷重
規格:ASTM D 2783
目的:耐摩耗性能の把握
試験種類:シェル四球式耐摩耗性試験
評価指標:球の摩耗痕径
規格:ASTM D 4172
目的:摩擦係数の把握
試験種類:曽田式振子試験
評価指標:摩擦係数
規格:━
目的:摩擦係数の把握
試験種類:往復動摩擦試験(BP試験)
評価指標:摩擦係数
規格:━
四球試験の耐荷重性能試験と耐摩耗性能試験との試験方法の違い
- 1つの回転球と3つの固定球から構成される
- 回転球に荷重をかけて回転させることにより発生するトルクと固定球に出来る摩耗痕径の大きさを評価する
Fig.1 シェル四球式試験装置イメージ図
- 耐荷重
各荷重で数回の試験を行い融着荷重(試験球が激しく焼き付いて、摩擦熱により溶けて圧着する最低の荷重)を求めます。 - 耐摩耗性
上の試験条件で試験を行い、耐摩耗性として3個の固定球にできた摩耗痕径の垂直方向と水平方向の摩耗痕径の平均を求めます。
曽田式振子試験
- 試験方法
指針を左側に持ち上げて放すと、指針が左右に振れます。その振れ幅は、ピンと鋼球の4点の接触部の摩擦によって次第に減少します。振れ幅の推移を振れ角によって測定し、摩擦力を算出します。
Fig.2 曽田式振子試験装置イメージ図
BP (ボールプレート)試験
往復動摩擦係数を求める「バウデンレーベン試験」の代替試験としてサービスを提供させていただいています。様々な潤滑剤に対応できるようにオイルバスを設け、さらに加熱ヒーターで材料並びに潤滑剤を加熱することが可能ですので、温度-摩擦係数の関係を明確にするためのデータが詳細に得られます。実際の作業での評価試験機として使用を考えるときには摩擦相手材 (通常はボール:SUJ2)を軸にしたもの (先端半球面加工したもの)やセラミックボールも使用可能です。材料板にドライ膜を施したものの摩擦係数も測定可能です。
特徴
- 往復運動の摩擦を繰り返し、摩擦抵抗の増減を測定します。
- 潤滑剤、材料を加温できます。(300 ℃程度まで)
- 板材料は、鉄、銅、アルミ、各合金を使用できます。(表面処理を施した材料も使用可能です)
- SUJボールをはじめ、3/16 inchのボール又は、3/8 inch(直径10 mm)のボールが使用可能です。セラミックボールも使用可能です。
- 荷重、スベリ速度、温度を変化させることが可能です。[アウトプット]
- 温度-摩擦係数グラフ
- 時間-摩擦係数グラフ
Fig.3 BP試験装置イメージ図
摩擦・摩耗試験での注意点
- 目的に沿った試験方法を選択すること
- 試験実施時、試験項目以外の条件を一定にすること
- 複数回試験を実施すること
関連規格
※油の摩擦・摩耗特性評価試験以外にも”油”に関する各種試験サービスを実施しております。
- 耐荷重能:ASTM D 2783
- 耐摩耗性:ASTM D 4172
- 泡立ち性試験:JIS K 2518
- 抗乳化性試験:JIS K 2520
- 熱安定性試験:JIS K 2540
- 酸化安定度試験 JIS K 2514、JIS K 2514、EN14112